園長コラム

2024.09.02

幼児期に学ぶということ

暑かった8月が終わり、2学期がスタートします。

朝・夕は心なしか涼しくなってきて、前回の園長コラムに記載したように、朝7時前や夕方6時以降であればお散歩などができる時期になったのではないかと思います。とは言え、まだまだ日中は暑いです。2学期は身体を動かすことも多くなりますので、しっかりと朝ご飯を食べて、幼稚園でたくさん遊びながら体力もつけていきましょう。

今回のコラムは、夏季保育で久しぶりに登園した子ども達を眺めながら内容を考えようと思っていたのですが、台風10号によって少々予定が変わってしまいました。皆様のご家族にはケガ等はなかったでしょうか。宮崎県内はもちろんのこと、鹿児島県でも負傷者がいらっしゃったり、建物の被害などもあったようです。皆様の日常が1日でも早く戻りますように。

さて、8月に行った年長組なし狩りの際、ある男の子が空を眺めながら「飛行機雲だ~。明日は雨かな~?」と呟きました。「あ、ほんとだねー。雨が降るかもしれないね」と何気なく応えたのですが、そんなことを知っていたり、考えたりしていることが嬉しかったです。私も今回の台風では、天気図や進路予想図などを眺めながら、開園・休園の判断を考えていました。○○天気やtenki.○○などの情報サイトも参考にしますが、延岡に長く住む中で蓄えてきた知恵のようなものも働きます。よく言われるのは“愛宕山の方角が曇っていたら雨が降る”ですね。他にも、九州の西側を台風が通過するときは雨台風で、東側を通過するときは風台風、などです。30日(金)の開園の判断にあたっては、情報サイトによって予報が全然違ったので、“台風は上陸してからは弱まる(もしくは早くなる)”、“雨台風だから、強風さえ吹かなければ登降園にはさほど影響がないはずだ”という、先人の知恵と今までの経験値のようなものから判断しました。

(7月に聞いた講演より)

小学校は教科に狭めて特化し、順序性を考えた(例えば、足し算引き算をやってから掛け算や割り算を学ぶ方が身に付きやすい等)教育が展開する。これは8歳・9歳といった概念理解が身に付いてきて、活字を通じて、あるいは疑似体験でたくさん学ぶことができる時期の子ども達には適切だが、幼児期は五感がとっても敏感で自己中心性が高い時期。自分が環境に気付き・関わり・取り込み・働きかけるという体験や経験的な遊びを通じた・環境を通した教育というのが適している。

2学期は行事も多くなりますが、特に年中・年長組の子ども達は、物事を比較したり法則性に気付くなどの知性が伸びる時期です。この環境の変化が大きい2学期に「世の中って面白い、不思議だらけだ、いろんなことを知ったり学ぶのは楽しい」という経験を沢山してほしいなと思っています。

園長 三宅貴之

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